『THE 椀』~数百種類の椀を検証し生まれた、最もお椀らしいお椀

中川政七商店が運営、『THE』も出展する展示会「大日本市」が、9月4日~7日まで東京・有明フロンティアで、9月11日~12日まで大阪・ハービスホールで開催されます。
まだ一般販売されている商品が少ないのですが、『THE 椀』と『THE 大椀』(おおわん)は、新宿伊勢丹本館5F「大日本市」売り場での販売をスタートしました。

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『THE 椀』

椀の歴史を紐解こうとすれば、有史以前に遡ります。わたしたち「THE」がお椀を制作しようと決めた一番の理由がそこにあります。誰かが設計したものではなく、人々が欲し、自然発生的に生まれたもの。あえて、それをあらためて設計しなおすことに挑戦しようと考えたのです。

日本人の暮らしに深く馴染んでいるお椀とは、いったいどんなものであるべきか。数百種類のお椀を検証し、百種類以上を実際に取り寄せ分析した上で、「最もお椀らしい形」を追求しつくりあげたのがこのお椀です。
手に馴染むなめらかなフォルムにより、洗いやすく、傷がつきにくくなっています。蓋は、閉じたときの形だけでなく、小皿として使っていただく際の美しさと使いやすさも考慮しました。

製造にあたっては、伝統技法を守り抜き、化学塗料を一切使わずに丁寧に手作りしています。椀木地には国産の水目桜を用い、越前の木地師が細い鉋を使って木地を回転させながら丁寧にくり抜いていく「轆轤(ろくろ)挽き」という方法で仕上げています。
器本体には身付・上渕・高台の3箇所、蓋も合わせると6箇所に、「布着せ」と呼ばれる処理を施しています。薄い箇所に布を貼り補強するもので、これにより、器が壊れたり割れたりしにくくなります。漆の下地は最も丈夫とされる「本堅地」で仕上げ、上塗りは、吹きつけではなく刷毛塗りで一つ一つ丁寧に塗り上げています。8ヶ月間かけて作り上げました。

漆器は取り扱いが難しいと思われがちですが、普通の食器と同じように、スポンジに食器洗い用洗剤(研磨剤なし)をつけて洗っていただけます。ただし、直火、電子レンジ、オーブン、食器洗い洗浄乾燥機等でのご使用はお控えください。
漆器は、もしも割れたり欠けたりヒビが入ってしまっても修復が可能です。単に上から漆を塗り直すのではなく、傷んだ下地部分を修復してから漆を塗り上げますので、末永くご愛用いただくことができます。ご希望の際にはどうぞ下記までお問い合わせください。

株式会社漆琳堂
〒916-1221 福井県鯖江市西袋町701
TEL 0778-65-0630 FAX 0778-65-0697

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生命と遺伝子の営みが、発生と進化と淘汰を繰り返し、
数多の愛すべき無駄を携えながら最適な姿へと形を変えてきたように、
人の歴史と共に生まれた数多くのモノたちも
愛され、やがて消え、姿を変えながら、進化を続けてきました。

そして、今。
わたしたちは、こんな風に思い始めています。
そろそろ、「これこそは」と呼べるものが欲しい、と。

世の中の定番を新たに生み出し、これからの「THE」をつくっていくこと。
世の中の定番と呼ばれるモノの基準値を引き上げていくこと。
本当に「THE」と呼べるモノを、生み出していくこと。
わたしたちは、そんなモノづくりを目指していきます。

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