新国立劇場演劇公演あれこれ。新しい試みも…
good design companyが宣伝美術を担当させていただいている、新国立劇場の演劇公演。すっかりご紹介できないまま、すでに公演が終わってしまったものも……。
6月に終わってしまったのですが、オスカー・ワイルド原作の『サロメ』。平野啓一郎さんによる新訳と、宮本亜門さんによる演出。妖艶な魔性の女として描かれがちなサロメを、勝ち気で純真無垢だからこそ悲劇を生んでしまった、という新しい解釈で描いた話題作でした。
10月3日(水)から21日(日)まで上演されるのは、『リチャード三世』。新国立劇場では2009年に、9時間にわたる『ヘンリー六世』三部作の上演が行われ話題となりました。本作は、いわばその続編。前作では若かったリチャード三世のその後の姿に会うことができます。
2012年10月29日(月)から11月18日(日)まで上演される『るつぼ』。1960年代のアメリカで実際に起きた魔女裁判を描きながら、嫉妬心や嘘、群集心理、そして人としてのあるべき生き方など、多くを問いかけてくる作品です。
2012年12月23日(日)から2013年1月20日(日)までは、『音のいない世界で』。作・演出に長塚圭史さん。振付に近藤良平さん。出演は近藤良平さん、首藤康之さん、長塚圭史さん、松たか子さんと、顔ぶれを見るだけでもわくわくしてきますが、チラシでも、今までにない試みをしてみました。
チラシが、全部で4種類!
イラストをお願いした吉村宗浩さんは、水野が審査員をさせていただいた雑誌「イラストレーション」主催のコンペ「ザ・チョイス」の受賞者。この公演のビジュアルを考えているとき、審査のときに拝見した吉村さんの作品が、ふと水野の頭に浮かんだそうです。
長塚さんもとても気に入ってくださり、一枚には決められないからと、異例の4種チラシになりました。
秋に向けて、面白い公演が続きます。ぜひ多くの方に足を運んでいただけたら嬉しいです。