『おくりびと』『Tetosio』『ソソンジェ』…最近のおすすめ3つ。

もう先月のことになりますが、新しく新宿にできた映画館「ピカデリー」での試写会に行ってきました。
この映画館で話題なのが「プラチナシート」。専用エレベーターで上がり、カッシーナ・イクスシー社がデザインした劇場用シートでゆったりと映画を楽しめてしまうという特別席です。
快適な座席に嬉しそうな水野。しかし…。
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鑑賞後は、表情が一変…!?
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寝ぼけている訳ではありません。
実は、号泣しまくってしまった後なのです…。

拝見させていただいたのは、小山薫堂さんが脚本を手がけられた映画『おくりびと』。
ひょんなことから遺体を棺に納める“納棺師”という職業に就いた主人公が、さまざまな死と向き合い、そこに息づく愛の姿を見つめていく物語です。
監督は滝田洋二郎さん。キャストは、主演の本木雅弘さん、広末涼子さんをはじめ、山崎努さん、余貴美子さん、吉行和子、笹野高史さん…という充実の顔ぶれ。さすが、死という重いテーマを扱っているにもかかわらず、随所にユーモアも散りばめられ、物語はテンポ良く進んでいきます。でも…
老若男女、ひとつひとつの死の裏にある、まったく違うストーリー。遺された家族の思いや、発覚する意外な真実…。やさしい視点で丁寧に描かれたそれぞれの物語が心に迫ってきて、気付けばもう…(涙)
愛する人や自分の死というものは、もしかしたら、普段思っているよりもずっと身近にあるかもしれない。じゃあ、あっけないほど突然訪れるその日まで、いまをどう生きていこう?
その一方で、未来に向け育まれ繋がっていく、新たな命の不思議…。

「いい映画だ」と聞かされると過剰に期待してしまうので、水野は、映画の評価を人から聞くことも自分で言うことも、嫌います。
でも、この映画に関してだけは一言。
「観た方が、いい。」
映画『おくりびと』、公開は9月13日です。

すっかり泣き疲れたあとは、新宿ルミネに新しくできた『和の膳 Tetosio』へ。人気のレストランプロデューサー・柴田陽子さんが手がけられた和食店です。

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手頃な価格で身体に優しくバランスの良い食事を楽しめるこのお店は、アラカルトだけでなく、定食風のメニューも豊富なのが魅力。女性が夜、定食屋さん気分で気軽に入れるお店というのはまずないので、貴重!様々に活用できそうです。ラストオーダー直前だったにもかかわらず、満席でした。

柴田さんプロデュースのお店では、麻布十番の韓国料理『ソソンジェ』もおすすめです。韓国料理と言えば、辛くてニンニクが効いていて…というイメージがありますが、こちらは、たっぷりの野菜やお粥など、身体が喜ぶメニューのオンパレード。中でも、山ニンニクの葉で醤油味のキムチと煮豚を包んでいただく“ポッサム”は、本当に美味。韓国料理の概念が変わります。

井上陽水さん、栗コーダーカルテットのCDジャケットをデザイン。

丸の内エリアで開催中の『Soul Switch in Marunouchi』。
8月2日(土)の水野学トークショーは、定員に達したため受付を終了したようです。何卒ご了承下さい。
丸ビル1Fマルキューブでの展示は、明後日・8月3日(日)20:00まで。
gdcオリジナル書籍『ECO?』も無料配布中ですので、ぜひ会場に足を運んでみて下さい。

水野は目下、大阪にて『コクヨデザインアワード2008』の第一次審査会中。審査員は昨年に引き続き、山中俊治さん(審査員長)、佐藤オオキさん、柴田文江さんと水野。
2度目ということでメンバーの息はぴったりですが、大量の作品と向き合う審査自体は、やはり大変なようです。今年はどんな作品に出逢えたのでしょうか…。

一方、水野が審査員を務めさせて頂く今夏もうひとつのデザインコンペ『東京ミッドタウンアワード』は、応募締切が8月12日(火)に迫っています(当日必着)。「日本の新しいおみやげ」というテーマにどんな作品が集まるか、こちらもとても楽しみです。

水野は、ここ1年だけでも10近いコンペの審査員をやらせていただいていますが、こういった審査での作品との出逢いが、別の仕事につながっていくこともあります。
例えば、こちら。
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good design companyがジャケットデザインを担当させていただいた「栗コーダーカルテット」初のシングルCD『溜め息の橋』『サヨナラのおまじない』(6月末に2枚同時発売 )。
ジャケットのアートワークをお願いした伊藤彰剛さんの作品との出逢いは、水野が審査員を務めた「ひとつぼ展」。残念ながらグランプリは逃したものの、伊藤さんの作品が印象的だったため水野からお声がけさせていただき、それが、今回のジャケットにつながりました。

CDジャケットといえばもう一つ。
先月発売された井上陽水さんのアルバム『弾き語りパッション』のジャケットデザインもgdcが担当させていただきました。
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昨年のツアーの中から、初期の楽曲を中心に収録された弾き語りベストアルバム。聴き応えがあります。
発売から少し経ってしまいましたが、ぜひ、3枚まとめてチェックしてみてください!

8月2日(土) 水野学トークショー & gdcオリジナル書籍無料配布のお知らせ

7月30日(水)~8月3日(土)まで、丸の内エリアにて『Soul Switch in Marunouchi』というイベントが開催されています。

「2050年のエコライフスタイル・ワークスタイルを提案する5日間」と銘打たれたこのイベントでは、期間中、丸の内エリア(丸ビル、東京国際フォーラム、丸の内カフェ、エコッツェリア)で、トークショー、展示、ライブ等が行われる予定。
gdc水野学も、2つの企画で参加させていただきます。

1つは、8月2日(土)16:00~17:30のトークショー@丸の内カフェ。
要予約、入場料1000円だそうですが、少人数限定とのことですので、ぜひご応募いただけると嬉しいです。

Soul Switch in Marunouchi 水野学トークショー『good design』
8月2日(土) 16:00-17:30 丸の内カフェにて
★予約申込 http://www.soulswitch-m.jp/form/form.php

もうひとつは、丸ビル1Fのマルキューブに期間中設置されるgalleryスペースでの展示。gdcではこのために、オリジナル書籍『ECO?』を制作しました!期間中、会場でエコアイデアを応募してくださった方に、無料配布いたします。
(全160ページ、部数限定です。品切れの際はご容赦下さい。トークショー参加者にはもれなくご用意させていただきます)

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エコって、難しい。一方から考えると別のもう一方に負荷がかかったり、よかれと思っていたことが実は、特定企業に一方的に利益をもたらす仕組みになっていたと知り愕然としたり。
いろいろな矛盾を知れば知るほど立ち止まってしまい、「じゃあもう何もしなくてもいいや」と諦めたくなってしまう。
でも、「諦めからくる無関心」が、本当は一番こわいこと。1人1人がほんの少しでも興味を持ち、どんな些細なことでもいいから、自分のやれることから行動を起こす。たぶん、それが大切なんだろうなと思います。
ゆる~いエコアイデアをゆる~いイラストつきで並べたこの本を手に取り、くだらないなあと笑っていただきながら、エコについて少しでも思いを馳せていただけたら嬉しいです。

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100万ヒット、ありがとうございます!

このgdc notesが、お陰様で100万ヒットに到達しました。
開設してから1年3ヶ月足らず、カウンターを設置してからは1年ちょっとなのに、本当にありがたいです…。
皆様、いつもありがとうございます。

いよいよ来月は、2008年8月。
good design companyにとって「8」は、思い入れの強い数字です。
gdcの「g」のロゴに似ている、ということだったり、「末広がり」の意味があったり、理由はシンプルなのですが、
折しも今年は、代表・水野が独立しgdcの原型を作るべく歩み出した時から数えると、10周年。
ひとつの節目のようにも感じています。

スタッフ一同、今後も一層精進していく所存です。
これからも、何卒宜しくお願い申し上げます。

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10年前、もしも 出逢えていなかったとしたら…?

最近、撮影が続いています。
         
今年4月に店頭で配布されたadidasのフリーマガジン「PAPER SKY Originals」。
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『BECK』や『ゴリラーマン』で大人気の漫画家・ハロルド作石さんとスタイリスト・伊賀大介さんの対談等が話題となりましたが、目下、次号の準備が着々と進行中なのです。

このフリーマガジンだけでなく、同じく4月に展開した「www.祝-celebrate-originalityなど、アディダスのオリジナルスを含むファッション部門のブランドマネージメントの一切を取り仕切るのが、アディダスジャパンのクリエイティブディレクター・小松裕行さん。(下の写真の左から2番目)

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小松さんと水野との付き合いは、もう10年以上。まだgood design companyを立ち上げる前、水野が自宅の押し入れを机代わりに細々とフリーで仕事をしていた頃に遡ります。
以来、様々なプロジェクトで本当にお世話になってきましたが、“明快なコンセプトを立て、クリエイティブの質を高く保ちつつも、目的に向けて的確に落とし込んでいく手腕”、そしてその“明晰さ”は、当時からずば抜けていました。
優秀な人の常で、ご本人は極めて謙虚。でも、数年前、アディダスが日本国内の売上げで遂にナイキを抜いた際には、「この立役者は小松さんだ」と評する声をあちこちで耳にしたほど。長い付き合いを経てなお、未だに心から尊敬するクライアントの1人です。
と同時に現在では、水野が家族ぐるみでお付き合いさせていただく大切な友人でもあります。会えば話は尽きないようで、ついつい仕事の話で盛り上がり、気付けば一滴のアルコールも飲まないまま何時間も経過していた、なんてことも…。
             
「仕事で大切にすべきものは何よりもまず『人』」とは水野の口癖。
確かに、素晴らしい人との出逢いは、よいクリエイティブ、自身の成長、そして新たな人の輪へと自然に繋がっていきます。
『あの時出逢えていなかったら、自分の「今」はまるで違っていただろうな…』。人生にはいくつか、そんな出逢いがあるものですが、gdcにとっての小松さんもまさにそんな相手。今後も色々なプロジェクトでご一緒させていただけることが、いまからとても楽しみです。
         
まずは8月下旬。フリーマガジン「PAPER SKY Originals」を手に入れるべく、ぜひadidasのショップに足を運んでみて下さい!

なんと…「世界のデザイナー100人」に選んでいただきました!

世界三大広告賞のひとつ、『CLIO Awards(クリオ賞)』。
good design companyは今年、Bronzeを受賞しました!

表彰式は5月に開催されたのですが、そのトロフィーがようやくgdcに到着!CLIO Awardsは出品も受賞も初めてだったため、どんなトロフィーなのかと一同興味津々です。
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中央でトロフィーを掲げているのが、担当デザイナー・古屋貴広。
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受賞作となった『TAKEO PAPER SHOW 2007』は、今年、同じく世界三大広告賞のひとつである『One Show』のBronzeも同時受賞。また、昨年の『London International Awards』でもSilverを頂いています。
海外メディアからの取材やお問い合せもいただき、本当に嬉しいトリプル受賞となりました。

海外といえば、もうひとつ。
世界各国で発売中の書籍『Area 2: 100 Graphic Designers, 10 Curators, 10 Design Classics』に、good design companyも掲載して頂いています!

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「この5年の間に国際舞台に躍り出た最もクリエイティブな100人のデザイナーを、グラフィックデザインの分野で活躍する著名な10人のキュレーターが紹介し、世界的に知られる最先端のグラフィックデザインの全貌を明らかにする」というこの本。
発行はPhaidon社。ロンドン、ニューヨーク、パリなど6カ国にオフィスを構え、世界に向けて、アート、写真、デザイン、建築等のヴィジュアルアートブックを次々発信している出版社です。
日本人唯一のキュレーターとして本書に参加された田名網敬一さんがご推薦下さったそうで、本当に光栄です。ありがとうございます!

梅雨が明け、夏イベント目白押し!

静岡・つま恋では、今日から「ap bank fes」がスタートしました。会場はさぞ盛り上がっていることでしょう。皆さーん、gdcデザインのオフィシャルTシャツを着て、イベントを満喫してくださいね!

一方、東京・ミッドタウンでは、昨日から夏イベント「MIDTOWN ♥ SUMMER」がスタート!二人の影で作ったハート&緑のハートのビジュアルが、いたるところに。gdcが制作させて頂きました。

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ミッドタウンは東京のど真ん中にありながら、実は、広大なガーデンスペースで緑の芝生や小川も楽しめてしまう、気持ちのいい場所。

「MIDTOWN ♥ SUMMER」のさまざまな企画の中でも特に注目は、日没後に野外で名画を楽しめる「ガーデンシアターカフェ」。
芝生の上で、夏の夜風に吹かれながら、東京の夜景をバックに観る『ニュー・シネマ・パラダイス』…。考えただけでわくわくします。しかも無料なんて、嬉しい。
8月末までの期間中、他にもいろんなイベントが開催される予定とのことですので、ぜひ足を運んでみてください。

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京都にて、旧き良きものに出逢う。

先日、仕事の視察で京都に行ってきました。

仕事の合間に立ち寄ったのは、骨董の『梶古美術』さん。北大路魯山人や河井寛次郎の作品が充実しているこちらには、京都に行く度に、つい足が向いてしまいます。

今回水野は、北大路魯山人の器に魅了され、ついつい長居…。
店主の梶さんに、魯山人のことや器のことから料理のことまでいろいろ教えていただき、充実の時間を過ごしました。
   
飾って美しいだけでなく、実際に料理が盛られるとまた表情が変わるのが、よい器の魅力。お目当ての器に「辻留」さんによるお料理が盛られた写真も見せていただいたのですが、料理を引き立てつつ、器自体も一層華やいで見えました。さすが魯山人、使われる時の見え方を計算し尽くした上で作っているんですよね…。
時代を超えて多くの目利きから愛され続ける理由の一端を、垣間見た気がしました。
    
奥深い和の世界。ましてや骨董なんて、集めようと思ったらいくらお金があっても足りません…。でも、『時代を超えて愛され続けるもの』が持つ“引力”は、やっぱり強力。

gdcのクライアントのひとつに、奈良で300年以上も続く麻の老舗「中川政七商店」があります。表参道ヒルズにモダンなライフスタイルショップ「粋更(kisara)」を展開するなど新たな試みも行う意欲的なブランドながら、こちらの麻は、手紡ぎ手織りの奈良晒。なんと今も、江戸時代と同じ製法で作られています。
気が遠くなりますが、違う製法のものと比べてみると、その差は歴然。時代を超えて守られている理由が、指先から伝わってきます。

ポルシェのように「最新が最高」も素晴らしいですが、「よいからこそ受け継がれてきた」ものにも、やはり、どうしようもなく惹かれてしまいます。そんな感動にたくさん出逢える京都。いいリフレッシュになりました。
    
今回、もうひとつ印象的だったのが、美山荘
京都の中心部から車で1時間以上離れた山の中にある宿です。
蛍の季節ということで、部屋は1年前にはすでに予約で一杯。お昼だけ頂く形となったのですが、小川のせせらぎを聞きながらいただく「摘草料理」は絶品。豊かな気持ちになれたひとときでした。

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「MODELS × ○○○…」

先週末の土日は、熱い2日間となりました。

都内某スタジオに続々と集まる、人、人、人…。
モデル、俳優、ミュージシャン…etc、その数、総勢40名。
1人1人に全く違った個性豊かなスタイリングが施され、早朝から深夜まで、密度の濃い撮影が繰り広げられました。

下の写真は、スタイリングチェック中の今回のスタッフ。
右から、gdcが何かとお世話になっている若手実力派カメラマン・鈴木心さん、映画などで大活躍中の気鋭のスタイリスト・澤田石和寛さん、クリエイティブディレクター・gdc水野学。
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衣装が決まったら、次は“メガネ”。
800個近い中から、最高の1つをセレクトして…。
残念ながら、一体何の撮影だったのかご紹介できるのはまだもう少し先ですが、ものすごくいい写真に仕上がりました!
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ようやくラストカットを撮り終え、撮影小道具と共に記念撮影!
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実はこの企画が決まったのは、撮影のわずか1週間前…。
怒濤の数日間をくぐり抜け疲労困憊でしたが、完成度の高さに、スタッフ一同大満足でした!

先日。水野が、慶應義塾大学SFC(湘南藤沢キャンパス)で授業させて頂いた際の、学生の皆さん数百人分の感想が手元に届きました。
いわゆる美術系大学ではないにもかかわらず、デザイン業界に興味があるという学生がとても多いことに、嬉しい驚きを覚えました。
(授業内容が面白かった、感銘を受けた、などの熱い感想ばかりでとても励みになりました。ありがとうございました!)

制作につきものの様々な「ハードル」を乗り越えた先、
いいものが出来た!と手応えを感じたときの、幸福感…。
だから、ものづくりはやめられません。
授業の中でも言いましたが、「デザインは楽しい」!
優秀な人材がデザイン業界にどんどんやってきてくれると、もっともっと楽しくなるはず。学生の皆さん、お待ちしています!

takao maruyama「FIORI」展、残り5日です!

good design companyに併設のギャラリー(g)で開催中の『takao maruyama「FIORI」展』。

ヨーロッパを拠点に活躍してきた写真家・丸山貴央さんが生み出す、鮮烈な花々の写真。
静かなのに生命力溢れるその佇まいに、 ギャラリーに足を運んで下さった方だけでなく、gdcに打合せにいらした方々までが、次々と虜になっています。

開催期間は、今日を入れても残すところあと5日となりました。
週末は今日が最後ですので、皆様どうぞお見逃し無く!

takao maruyama「FIORI」展
2008年6月13日(金)~7月4日(金)
時間: 12:00~19:00 月曜休館 入場無料
会場:(g)  東京都渋谷区恵比寿西1-31-12-2F
代官山駅より徒歩5分、恵比寿駅より徒歩10分

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