JAGDA年鑑「Graphic Design in Japan 2007」発売中。

完成した本を前に、スタッフみんなで拍手!
先月下旬、JAGDA年鑑「Graphic Design in Japan 2007」が届いた日の様子です。

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JAGDA(ジャグダ)=「社団法人日本グラフィックデザイナー協会」は、日本で唯一のグラフィックデザイナーの全国組織。
亀倉雄策賞JAGDA新人賞などの権威ある賞を選出しています。

今年は、この年鑑のブックデザインをグッドデザインカンパニーが担当させていただきました。

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年鑑を担当させていただけるのはとても光栄なこと。
(例年、ブックデザインはJAGDA新人賞受賞経験者が担当しています。gdc代表の水野は今回、受賞後最も早く年鑑のアートディレクターに選出していただいたそうです。ありがとうございます!)
当然、デザイン的に思い切り遊んでみようか?というアイデアも出ました。

でも、そもそもJAGDAの役割ってなんだろう?というところから改めて考えてみると…
日本のグラフィックデザイン界の発展、そして、グラフィックデザイナーの地位とレベルの向上を目指している団体がJAGDA。
「デザイン」という言葉が、流行のようにそこら中で使われている今だからこそ、この年鑑は、その威厳が伝わるものにすべきなのでは?

そんな風に考えて、端正で品格あるたたずまいを目指し今年の年鑑を制作しました。
実際、収録されているのは、若手から大先輩に至るまで数多くの作品の中から、厳正な審査を経て選出された1,525点。
つまり、この1冊の中に、日本のグラフィックデザイン界の最高峰がすべて詰まっているといっても過言ではないのです。

改めて、完成した 「グラフィックデザインインジャパン2007」をめくってみると…やっぱり、面白い!デザイン界の「現在」が凝縮されていて、見応えがあります。値はちょっと張りますが、プロのデザイナーは勿論、学生の皆さんにもぜひ手に取って頂きたい一冊です。

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ラーメンズファン待望、『小林賢太郎戯曲集』発売。

ラーメンズの小林賢太郎さんによる KKP「TAKEOFF~ライト三兄弟~」は、大阪、広島を経て、明日から名古屋公演に突入!その公演会場でも発売されているのが、最新の『小林賢太郎戯曲集』。
「CHERRY BLOSSOM FRONT345」「ATOM」「CLASSIC」の3公演分が収録されています。

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舞台って、役者さんのキャラクターや勢いで観てしまうものも数多くありますが、ラーメンズは戯曲の時点ですでにとんでもなく面白いんだ!ということが、これを読むと分かるはず。ラーメンズの舞台もDVDも全く観たことがない!という方にもぜひ手に取っていただきたい一冊です。
そして、既に舞台やDVDを観た方には、おそらくまた別の発見が。「あれ、これってアドリブじゃなかったんだ!」と、小林賢太郎さんの戯曲の緻密さを知り二倍楽しめてしまうはずです。
すでに9月末から書店やAmazon などでも購入可能となっていますが、実は劇場で売られているのは、“会場限定の特別仕様”版!ぜひグッズ販売コーナーでご覧下さい。

…とは言っても、今回の公演、このグッズ販売コーナーがとんでもないことになっているそうで…。
開場と同時にものすごい長蛇の列が出来ていると聞き、全てのグッズを制作したグッドデザインカンパニーとしては、嬉しい限り。
先日、賢太郎さんご本人からも水野の元へ喜びのメールが届き、gdcスタッフ一同、遠く東京から喜びの乾杯をしたのでした。

前回の『TAKEOFF』では、エンボス、箔押し、バーコ、型抜き、空押し、PP、ニス…などなど、あらゆる印刷技術を総動員して「一枚の紙に見えないようなポスター」を完成させましたが、今回のポスターとパンフレットもかなり気合い入ってます。少しでも多くの皆さんに喜んでいただけたら嬉しいです。

東京スマートドライバー計画、進行中。

首都高の事故を減らすプロジェクト「TOKYO SMART DRIVER」。アートディレクションをグッドデザインカンパニーが担当しています。今日はこのプロジェクトに関するニュースをまとめてご報告します!

まずは、『東京スマートドライバーネクタイ』登場!

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現在、ネクタイ専門ブランド「giraffe」による展覧会『ネクタイが示す意気と意義』が、西麻布にあるギャラリー「MITATE」で開催中。
ここに、「giraffe」と「東京スマートドライバー」のコラボレーションによる『ピンクチェックのネクタイ』が!
開催は9月30日(日)までだそうです。

そして、雑誌「UOMO」誌上では、東京スマートドライバーと「UOMO」のコラボレーションによる新連載がスタート!
連載第1回目は、グッドデザインカンパニー代表の水野学が“スマドラ”への熱い思いを語らせて頂きました。
また、この連載では毎回、企業とのコラボレーションによるグッズが登場。第1回目は、“スマドラ”バージョンのボブルビーのハードシェルケースが登場。2回目以降も、様々なブランドとのコラボが予定されています。今後の連載が楽しみです!

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更に、朝7時前のNHKの朝のニュースで、「東京スマートドライバー」 計画に関するコメントがあったとの情報も!
もしかすると、今週また放送があるかも?朝のNHKニュースをチェックしなければ!

ところで、首都高といえば。
先日の“レインボーブリッジの一番高いところ”(主塔)に続き、またまた、首都高の秘密の場所を覗いてきてしまいました!
潜入するにあたっては、ヘルメットを着用。

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中は…



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こーんなトンネルになっています!

ここは、『首都高中央環状新宿線』。東京都目黒区青葉台四丁目から板橋区熊野町までの延長約11.0kmのほぼ全線、地下トンネルを使用する高速道路なのです。
この高速道路が完成すると、都内の渋滞事情もだいぶ変わるはず。
地下30メートルの場所に、地中の圧力に耐えうる長ーいトンネルを造ってしまうなんて、本当にすごい!ますます、首都高が気になる今日この頃です。

札幌にて。

東京を離れると、『空』が気になります。
ロケで行った、パリの空。フィンランドの海辺の空。土地が違うと空の色も光も違い、持参のカメラでついあらゆる空のカットを撮ってしまいます。

先週訪れた札幌の空もやっぱり、魅力的でした。ぽっかり浮かんだ雲も、木々の向こうに抜ける青空も、東京のそれとは違って見えます。
中でも「モエレ沼公園」の空は、最高でした。大地の緑と吹き抜ける風と、広い広い空…。五感が解放されるような空間は、朝6時起きで訪れた甲斐がありました。

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イサム・ノグチが設計したこの公園は、いわゆるふつうの公園とはひと味違います。わかりやすい遊具もおしつけがましい遊歩道もなく、ただのびのびと、丘が、林がそこにある。「公園をひとつの彫刻」とする発想により、訪れた人が思い思いに楽しむことができる自由な空間になっているのです。

少し発想を変えることで、まったく違うものができる。
それは、出張のついでにむりやり足を延ばしていった「旭山動物園」も同じでした。
動物の見せ方は、確かに、今までにはない新しさ。ひとつひとつの説明文も、とても丁寧につくられています。
でも一方で、「そうか、この程度変えただけなのに、これだけ違うものが出来上がるんだ」という逆の驚きも。
駆け足での慌ただしい見学でしたが、「いいデザインていうのはこういうことなのかもねぇ」とスタッフみんなであれこれ盛り上がったのでした。久しぶりの動物園、童心に返れました!…その分、東京に戻ったら山盛りの仕事が待ち受けていましたが…。

KKP『TAKEOFF』初日! &札幌ADC

今日から、ラーメンズの小林賢太郎さんによるプロデュース公演(KKP)『TAKEOFF~ライト三兄弟~』の大阪公演が始まりました!このあと、広島→名古屋→仙台→新潟→北九州→東京…と続いていきます。
最近ではMacのCMでもお馴染みのラーメンズのお二人とグッドデザインカンパニーは、長いお付き合いをさせていただいています。もちろん、今回の公演のポスターやパンフレットもgdcが制作。『TAKEOFF』の面白さは既に昨年の公演で話題となった通りですが、更に今回は、ポスターやパンフも、ファンにはたまらない仕上がりになっているはずです…!チケットを入手出来たファンの皆様は、どうぞ楽しみにしていてください。gdcスタッフ一同も、10月24日からの東京公演を心待ちにしています。

ところで、先週末。札幌に行ってきました。
札幌ADCコンペティションアワードの招待審査員として、代表の水野学がお声を掛けていただいたのです。
今回の審査員は他に、永井裕明さん、中島信也さん、福島治さん、森本千絵さん、鎌田順也さん、中西 サビ 一志さん…という贅沢な顔ぶれ。 審査も楽しく進みました。

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表彰式後の飲み会は3次会まで続き、 その後更に明け方のラーメンで締めくくるという盛り上がりっぷり。本当に楽しいひとときでした。
別件で札幌にいたgdcスタッフも合流させていただき、札幌の皆さんのデザインレベルの高さ、細部まで丁寧にこだわる意識の高さなどに大いに刺激を受けたようです。
札幌の皆さん、ありがとうございました!

雑誌掲載情報。

ちょうど先ほど、good design companyが全クリエイティブのアートディレクションを手がけている新コスメブランドの仮ウェブサイトが立ち上がったようです。

MAMEW www.mamew.jp

お店のオープンは10月中旬ですが、一部商品はネット上ですでに購入可能とのこと。10月に向け様々な企画が進行中ですので、このgdc notesにも随時アップして行きます。

雑誌掲載情報、まずは発売中の『Casa BRUTUS』10月号。
今回のgood design company水野学の連載対談のお相手は、彫刻家の舟越桂さんです。
造形大時代にラグビー部を”自らつくってしまった”という舟越さん。意外にも超体育会な一面には、ラグビー好きを自認する水野も脱帽でした。(そういえば、ラグビーワールドカップ開催中ですね!)
そして、「作品を通じて人間の存在を肯定したい」というやさしさに溢れる語り口には、その場にいた皆がファンになってしまったのでした。

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最近、「肯定」というキーワードが話題になることがよくあります。
gdcが装幀を手掛けた『REVERSE』の作者・石田衣良さんも、先日まさにそんなことをおっしゃっていました。
人と違うことをするのがクリエイティブだ!と息巻く青春時代があってもいいですが、本当は、様々なことを「肯定」した上で、その先に何を生み出せるかが大事なんだよなあ…
などと思いを巡らせつつ気持ちよく酔っぱらった、『REVERSE』打ち上げの夜でした。

そして、もう一誌。『DTP WORLD』10月号には、首都高事故削減プロジェクト「TOKYO SMART DRIVER」の会見風景が掲載されていました。

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「TOKYO SMART DRIVER」プロジェクトは今後も様々な展開を計画中。ご期待下さい!

カメラマンにもなります。

この数日の間にグッドデザインカンパニーにいらしたお客様は、驚かれたかもしれません。入り口にあるギャラリーの照明が暗く落とされ、機材で溢れ返っていたので…。

とあるブランドの「商品写真」の撮影を、グッドデザインカンパニーのスタッフ自らが行っていたため、ギャラリー内はたいへんなことになっていたのでした。
アイテム数20点以上。しかも、どれも形状が違うので、毎回ライティングに一苦労。
Macでデザイン作業できればOK、という訳ではなく、写真のことも、絵のことも、空間演出のことも分からないと、デザイナーとして一歩先には進めないのですね…。
でも、試行錯誤の末に、スタッフの撮影の腕はずいぶん上がった気がします!

「プロとしてそれでいいのか考えなさい」 「仕事にプライドを持ちなさい」とボスからよく言われます。プロになるということは、自分に甘えず成長し続けなければいけないということ。
それって大変なことだなぁ…、とも思いますが、ある時ふと、半年前に出来なかったことが出来ている自分に気付いたりすると、ものすごく嬉しくなります。願わくば、この成長のスピードがもう少し速まるといいのですが…!

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プロ、といえば、
代表・水野学のインタビューが「DESIGN WORKS2 プロになるメソッド」(成美堂出版)に載っています。
この誌面にも登場している、グッドデザインカンパニーがアートディレクションを手掛けた森美術館「ル・コルビュジエ展」は今月24日(月・祝)まで。まだの方は是非足を運んでみてください!
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絶妙な崩し技。

先月、ロケでパリに行ってきました。
8月のパリは思いの外寒く、朝から晩まで屋外ロケをしているとかなり冷え切ってしまうほどの陽気。その上、雨に降られたり、映画撮影に巻き込まれてロケ場所を奪われたり(パリの街をF1カーが走っていました!)と、いろいろ泣かされました…。でも、その甲斐あって、いい写真が撮れました!

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ドア、壁、床など、ありふれた何気ない場所を切り取っても日本とは違う絵になるので、撮影は楽しく進みました。
しかも、 街のあちこちに公園があるので、きれいな花たちに撮影の疲れも癒されました。

そんな中で気付いたこと。
花の植え方が、違う。

花壇といえば、同じ種類の花が整然と並んでいるのが当たり前。
と思い込んでいたら、公園の花壇には色々な種類の花が、いわば雑然と、のびのび咲いていて、それがなんだかとても良い感じでした。

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きれいに整ったものだけが美しい訳ではない、というのは、デザインも同じ。もっと言うと、人も同じ。
大切な部分を保った上で少し崩す、そのさじ加減が重要だし難しい。
パリの花は、その辺りが絶妙でした。
何度目かのパリ訪問で気付いた、ごくごくささやかな発見。でも、ちょっぴり得した気分です。

リバース、リリース。

某書店にぎっしりと平置きされた新刊。

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石田衣良さんの新作、『REVERSE』(中央公論新社)です。
装幀をgood design companyが手がけました。

ネット上で知り合った男女の、リアルな性を超えた新しい恋のかたちが描かれた本作。
期待の新刊だからこそ、多くの方が手に取ってくれるものにしたい。
小説の内容、書店での佇まい…あれこれ考えた末、ラフを数案作って打合せに臨みました。
しかし石田衣良さんは、密かにgdcスタッフ一押しだったこの案に即決。その間わずか1分でした!     

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蛍光色を実現するにあたり、いったい幾度、色校正を出していただいたことか…。改めて編集者のMさんと印刷所のみなさんに感謝です。
書店で見かけたら、ぜひお手に取っていただけると嬉しいです!

大阪にて。コクヨデザインアワード&たこやきらぼ

世界陸上大阪大会が始まりました!先日もお伝えしたとおり、世界陸上のVI計画はgood design companyによるもの。自分たちが制作したロゴマークをテレビ画面で何度も観ることが出来、しかもこれが世界にも配信されているのだと思うと、なんだか嬉しくなります。

そんな大阪に、先日またまた行ってきました。
今回の目的は「コクヨデザインアワード」。

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6回目を迎えるコクヨデザインアワードは、カドが28ケ所もついた「カドケシ」など、受賞後実際に商品化され人気となった作品も生み出している注目のデザインコンペです。
今年はgdc代表・水野が審査員及びアートディレクションを務めさせていただくことになり、一次審査会のためにコクヨ大阪本社にお伺いしたのでした。
審査員長・山中俊治さん(LEADING EDGE DESIGN)、柴田文江さん(Design Studio S)、佐藤オオキさん(nendo)と共に、1700以上もの応募作品の中から一次通過の作品を選ぶのはかなりハードな作業だったようで、無事審査を終えた皆さんは安堵の表情。

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選考は今後も続き、10月中旬に結果発表となる予定です。表彰式では審査員のみなさんによるトークショーがあるそうで、こちらも注目です。

大阪に行ったついでに、もう一ケ所足を延ばしてきました。
たこやきらぼ」。なんばの南海電鉄高架下にあるフードコート「なんばこめじるし」内にあるたこ焼き屋さんで、立ち飲みでワインなども楽しめてしまうバール風の新スタイルが話題です。
実は、ここのロゴ及びキャラクター制作はgood design companyによるもの。様々なキャラクターの中で特に人気なのがこちら、

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「たこやきら上野介」。
頭に楊枝が刺さってしまっているゆるキャラ故、gdcっぽくないとも言われますが、いえいえ、れっきとしたgdc作です!しかもこのキャラクター、どんどん色づけされていい味を出し始め、店内では彼の思わぬ活躍シーンを観ることもできます。お店に行かれた方は是非、店内の液晶モニターにご注目下さい!